コラム
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2021.03.12
人間ドック・健診
人間ドックの選び方や頻度は?何歳からどんな検査を受けたらよい?年代別に解説
健康への意識が高まる中、人間ドックの受診者数も増加傾向にはあるものの、「会社で健診を受けているから大丈夫」「まだ若いから人間ドックには行かなくても良い」と思っている方は多いのではないでしょうか。今回は年代別の人間ドックの選び方についてお伝えします。
目次
そもそも人間ドックって?健診と何が違う?
会社に勤めている方であれば、毎年健診を受ける機会があると思います。これは労働安全衛生法で年1回の受診が定められているもの。加入している健康保険ごとに多少の違いはあるものの、健康診断とは、基本的に年に1回、自身の健康状態を確認し、生活習慣病の予防や表面化していない病気を見つけるために、年齢に応じて一般的な検査をおこないます。
一方、人間ドックは法的に義務付けられているわけではなく任意での受診となるため、健康保険の適応外となり、そのぶん料金の自己負担額は高くなります。しかし、一般的な健診よりも圧倒的に検査項目が増えます。例えば胃カメラやCT、MRIなどの検査項目が増え、女性特有の病気の検査や脳に特化した検査があるなど、医療機関によってさまざまなコースが用意されています。「人間ドックは健康診断だけではわからない病気の早期発見が目的」と覚えておくと良いでしょう。
人間ドックの選び方って?
様々な病気に遺伝的背景があることがわかっています。ご自身の親、祖父母などにどのような疾患の方がいるかを知ることで、ご自身の遺伝的な背景の推測に役立ちます。その疾患に関連する検査を積極的に進めることで、早期発見、早期治療につながります。また、胃がんの99%はピロリ菌の感染が原因であることがわかっています。幼少期に感染すると言われており、ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発生率が減少することから、これまで検査したことがない方は、年齢に関係なく若い方でも一度検査をおすすめします。次世代への感染を防ぐためにも若い女性には、できれば妊娠前に検査を受けて頂きたい項目です。
年代別に解説!
20代は健康診断にプラスして必要な検査を
20代は就職、結婚、妊娠や出産など、ライフスタイルが変化する年代といわれています。もちろん、そのタイミングは人それぞれですが、20代のうちに、今の健康状態を知っておくことが大切といえます。ただし無理をして人間ドックを受ける必要はなく、健診にプラスして自分で必要な検査を選択することをおすすめします。例えばピロリ菌検査を受けたことがない方は、是非一度検査を受けることをおすすめします。女性の場合、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮頸がんなどは、20〜30代の若い女性にも多い病気ですが、これらの検査は健診の基本検査には含まれていません。オプション検査で追加できる医療機関がほとんどですので、相談してみると良いでしょう。
生活習慣の悪影響を溜め込みやすい30代
30代はアルコールや仕事のストレスなどの生活習慣による悪影響を溜め込みやすい時期ですが、まだまだ体力に余裕があるため自覚症状がほとんどありません。可能であれば、今後のために人間ドックを習慣づけておくことをおすすめします。そこで知っていただくと便利なのが「差額ドック」です。差額ドックとは健康保険組合の補助を利用し、通常より安く受けられる人間ドックのこと。こういった補助を利用してみるのも一つの手です。医療機関に利用できるか問い合わせてみても良いでしょう。30代は男女ともに仕事量が増え、食生活が不規則になたったり、生活リズムが乱れがちになったりと、生活習慣病の発症リスクが高まります。女性は乳がんや子宮がんなど特有のがんのリスクもあがってきます。定期的に気を配り始めるべき世代であることを自覚しましょう。
リスクが上昇する40代
40代は体の不調を自覚する方も多く、人間ドックを受ける方の数が急激に増える年代です。特に、生活習慣病(糖尿病、脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満)の予防が大切で、人間ドックにより現在の状態を把握することはとても重要です。糖尿病、胃がん、大腸がんなど病気のリスクが上昇する時期ですので、基本的な人間ドックはもちろんのこと、胃カメラや大腸カメラなど適宜選択して受けましょう。40代になるまで人間ドックを経験したことがない方はこれを機に受診することをおすすめします。日本人の死因第3位の脳血管疾患も40代から増えますので、40歳を超えたら一度は脳ドックを受診した方がよいといわれています。
当クリニックでは脳ドック(頭部MRI)付のコースのご用意もございます。当クリニックの特徴は下記をご参考ください。
定期的な人間ドックで健康を管理したい50代
40代以上に病気のリスクが高まる50代では、毎年定期的な人間ドックの受診をおすすめします。体力が低下する50代はさまざまな不調を抱えがちに。がん・心疾患・脳卒中などの病気のリスクを視野に入れておくとよいでしょう。もちろん検査だけでなく、大切なのは生活習慣の見直しです。日々の生活に気を配り、適度な運動、食事に気をつけて、予防を心がけてください。また、50代の女性は女性ホルモンの分泌が減少することで、身体に不調が出たり気分が沈んだりと、明らかに今までと違う状態が続くこともあります。また生活習慣病(糖尿病、脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満)や骨粗鬆症など、細かく体に気を配る必要があります。
今まで以上に身体のメンテナンスが必要な60代
人間ドックを受診しながら、すでに現れている症状については、通常診療で治療をおこなうようにしていきましょう。日常的に体のメンテナンスを行うことが予防につながることを理解し、三大疾病のがん・心臓病・脳卒中の発症を防ぐように意識することが大切です。男性は前立腺がんを発症する確率が高くなるのが60代といわれており、認知症などの不安要素が高まる年代でもあります。定期的に受診していくことが、病気のリスクに備える要となっていきます。
まとめ:人間ドックの選び方
いかがでしたか?人間ドックはただ受診するだけではなく、ご自身の性別・年齢・気になる症状や日々の生活習慣などに合わせて選ぶことをおすすめします。
とはいえ、数あるコースから何を選んだらよいか迷う方や、お忙しくて受診する時間を確保するのが難しい方もいらっしゃるかもしれません。当クリニックの人間ドックコースは、様々な観点からお身体を調べるため検査項目が多彩で、且つスピーディに検査いたします。スタンダードな検査であれば2~3時間程※で検査が終わります。ぜひ、ご参考ください。
※当日の混雑状況によりお時間は前後します。
人間ドックコースはこちら>
人間ドックお問い合わせはこちら>
健康診断・人間ドックに追加ができるオプション検査はこちら>
監修者プロフィール
相澤 達(あいざわ とおる)医師
日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック 循環器医師
1991年金沢大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院で研修の後、東京大学第一内科入局。国立国際医療センター循環器内科レジデント、米国Rochester大学心臓血管研究センターにて血管生物学の研究に従事。東海大学医学部内科学系循環器内科講師、相模原協同病院循環器センター長を経て、2020年4月より日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック勤務。
【認定資格】
日本内科学会 認定内科医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
日本禁煙学会 禁煙認定指導医
日本医師会認定産業医
ランニングドクター
健康への意識が高まる中、人間ドックの受診者数も増加傾向にはあるものの、「会社で健診を受けているから大丈夫」「まだ若いから人間ドックには行かなくても良い」と思っている方は多いのではないでしょうか。今回は年代別の人間ドックの選び方についてお伝えします。
目次
そもそも人間ドックって?健診と何が違う?
会社に勤めている方であれば、毎年健診を受ける機会があると思います。これは労働安全衛生法で年1回の受診が定められているもの。加入している健康保険ごとに多少の違いはあるものの、健康診断とは、基本的に年に1回、自身の健康状態を確認し、生活習慣病の予防や表面化していない病気を見つけるために、年齢に応じて一般的な検査をおこないます。
一方、人間ドックは法的に義務付けられているわけではなく任意での受診となるため、健康保険の適応外となり、そのぶん料金の自己負担額は高くなります。しかし、一般的な健診よりも圧倒的に検査項目が増えます。例えば胃カメラやCT、MRIなどの検査項目が増え、女性特有の病気の検査や脳に特化した検査があるなど、医療機関によってさまざまなコースが用意されています。「人間ドックは健康診断だけではわからない病気の早期発見が目的」と覚えておくと良いでしょう。
人間ドックの選び方って?
様々な病気に遺伝的背景があることがわかっています。ご自身の親、祖父母などにどのような疾患の方がいるかを知ることで、ご自身の遺伝的な背景の推測に役立ちます。その疾患に関連する検査を積極的に進めることで、早期発見、早期治療につながります。また、胃がんの99%はピロリ菌の感染が原因であることがわかっています。幼少期に感染すると言われており、ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発生率が減少することから、これまで検査したことがない方は、年齢に関係なく若い方でも一度検査をおすすめします。次世代への感染を防ぐためにも若い女性には、できれば妊娠前に検査を受けて頂きたい項目です。
年代別に解説!
20代は健康診断にプラスして必要な検査を
20代は就職、結婚、妊娠や出産など、ライフスタイルが変化する年代といわれています。もちろん、そのタイミングは人それぞれですが、20代のうちに、今の健康状態を知っておくことが大切といえます。ただし無理をして人間ドックを受ける必要はなく、健診にプラスして自分で必要な検査を選択することをおすすめします。例えばピロリ菌検査を受けたことがない方は、是非一度検査を受けることをおすすめします。女性の場合、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮頸がんなどは、20〜30代の若い女性にも多い病気ですが、これらの検査は健診の基本検査には含まれていません。オプション検査で追加できる医療機関がほとんどですので、相談してみると良いでしょう。
生活習慣の悪影響を溜め込みやすい30代
30代はアルコールや仕事のストレスなどの生活習慣による悪影響を溜め込みやすい時期ですが、まだまだ体力に余裕があるため自覚症状がほとんどありません。可能であれば、今後のために人間ドックを習慣づけておくことをおすすめします。そこで知っていただくと便利なのが「差額ドック」です。差額ドックとは健康保険組合の補助を利用し、通常より安く受けられる人間ドックのこと。こういった補助を利用してみるのも一つの手です。医療機関に利用できるか問い合わせてみても良いでしょう。30代は男女ともに仕事量が増え、食生活が不規則になたったり、生活リズムが乱れがちになったりと、生活習慣病の発症リスクが高まります。女性は乳がんや子宮がんなど特有のがんのリスクもあがってきます。定期的に気を配り始めるべき世代であることを自覚しましょう。
リスクが上昇する40代
40代は体の不調を自覚する方も多く、人間ドックを受ける方の数が急激に増える年代です。特に、生活習慣病(糖尿病、脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満)の予防が大切で、人間ドックにより現在の状態を把握することはとても重要です。糖尿病、胃がん、大腸がんなど病気のリスクが上昇する時期ですので、基本的な人間ドックはもちろんのこと、胃カメラや大腸カメラなど適宜選択して受けましょう。40代になるまで人間ドックを経験したことがない方はこれを機に受診することをおすすめします。日本人の死因第3位の脳血管疾患も40代から増えますので、40歳を超えたら一度は脳ドックを受診した方がよいといわれています。
当クリニックでは脳ドック(頭部MRI)付のコースのご用意もございます。当クリニックの特徴は下記をご参考ください。
定期的な人間ドックで健康を管理したい50代
40代以上に病気のリスクが高まる50代では、毎年定期的な人間ドックの受診をおすすめします。体力が低下する50代はさまざまな不調を抱えがちに。がん・心疾患・脳卒中などの病気のリスクを視野に入れておくとよいでしょう。もちろん検査だけでなく、大切なのは生活習慣の見直しです。日々の生活に気を配り、適度な運動、食事に気をつけて、予防を心がけてください。また、50代の女性は女性ホルモンの分泌が減少することで、身体に不調が出たり気分が沈んだりと、明らかに今までと違う状態が続くこともあります。また生活習慣病(糖尿病、脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満)や骨粗鬆症など、細かく体に気を配る必要があります。
今まで以上に身体のメンテナンスが必要な60代
人間ドックを受診しながら、すでに現れている症状については、通常診療で治療をおこなうようにしていきましょう。日常的に体のメンテナンスを行うことが予防につながることを理解し、三大疾病のがん・心臓病・脳卒中の発症を防ぐように意識することが大切です。男性は前立腺がんを発症する確率が高くなるのが60代といわれており、認知症などの不安要素が高まる年代でもあります。定期的に受診していくことが、病気のリスクに備える要となっていきます。
まとめ:人間ドックの選び方
いかがでしたか?人間ドックはただ受診するだけではなく、ご自身の性別・年齢・気になる症状や日々の生活習慣などに合わせて選ぶことをおすすめします。
とはいえ、数あるコースから何を選んだらよいか迷う方や、お忙しくて受診する時間を確保するのが難しい方もいらっしゃるかもしれません。当クリニックの人間ドックコースは、様々な観点からお身体を調べるため検査項目が多彩で、且つスピーディに検査いたします。スタンダードな検査であれば2~3時間程※で検査が終わります。ぜひ、ご参考ください。
※当日の混雑状況によりお時間は前後します。
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監修者プロフィール
相澤 達(あいざわ とおる)医師
日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック 循環器医師
1991年金沢大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院で研修の後、東京大学第一内科入局。国立国際医療センター循環器内科レジデント、米国Rochester大学心臓血管研究センターにて血管生物学の研究に従事。東海大学医学部内科学系循環器内科講師、相模原協同病院循環器センター長を経て、2020年4月より日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック勤務。
【認定資格】
日本内科学会 認定内科医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
日本禁煙学会 禁煙認定指導医
日本医師会認定産業医
ランニングドクター
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